2024/03/01
一般的に、食品(農産物)に含まれるビタミンなどは洗ったり、加熱したりすると減少するため、圧力鍋での料理に関わらず元々のビタミン量よりは減ります。
通常の鍋(無加圧)と圧力鍋で比較した場合に違いがあるかというと「玄米を炊いた場合のビタミンB1残存量は、圧力鍋で56~64%、常圧鍋で72%となり, 圧力鍋での損失量が約10%大きかった。*」というデータがあります。
*出典:圧力鍋調理後のビタミン残存量と煮汁中へのアミノ酸溶出量(尾立純子, 藤田忠雄, 神戸保, 大柴恵一)栄養学雑誌 VoL38 No.5267~273(1980)
この結果を見る限り、確かに玄米を圧力鍋で炊くと、通常の鍋で炊いた時比べるとビタミンB1は失われます。
しかし一方でこの結果には「しかし, この程度の損失量の差異は玄米中のB1含有量から考えて,さほど問題にならないであろう」とも書かれています。(出典同上)
従って、どちらかと言えば圧力をかけない炊飯方法の方がビタミンB1の損失は防げると思いますが、それよりは、そこにこだわるよりは、自分が食べやすい(食べ続けられる)炊き方にして、玄米を食べ続けることの方が栄養素もしっかり取れるのではないかと思います。
<参考>玄米のビタミンB1含有量は0.41mg(100gあたり)と、白米(0.08mg)の5倍以上。
従って仮に圧力鍋で炊くことでビタミンB1が少し多く失われたとしても、白米と比べるとかなり多くのビタミンB1を摂取することができます。