2024/03/01
インターネットなどで玄米を検索すると、「玄米食用の玄米」と言う書き方をして販売していることがあります。
では、玄米食用と玄米食じゃないよう用玄米は何が違うのでしょうか?
玄米食用ではない玄米
まずは玄米食用とうたわない玄米がどのような玄米かを説明したいと思います。
玄米は、籾から外側の皮を取り除いた状態のお米です。
一般的には白米として食べられることが多いので、玄米にした後に、さらに精米という工程があります。
そのように精米をするための原料とされる玄米が「玄米食用ではない玄米」になります。
一般的な玄米には、それほど多くはありませんが、完全に皮が剥けず籾の状態のお米が混ざっている場合や、取り除いた皮=籾殻、また虫が食べたことで変色したお米(着色米)、収穫時に入った小さな石などが混ざってしまうことがあります。
ただ、籾などの多少の混入であれば、精米する際にすべて除去されます。また、最近では、精米の前後に、石抜き機、色彩選別機などを使い収穫時に誤って混ざってしまった石や着色米なども除去されます。
従って、一般的に精米のための原料として使われる玄米は、多少の異物が入ることもありますが、後工程で処理や選別などがされるため、多少、籾などが混ざっていても大きな問題となりません。
一方の「玄米食用の玄米」はと言うと…
実は「玄米食用の玄米」とお店(ネットショップ)が書くこともありますが、明確な定義はありません。
ただ、「玄米食用の玄米」という表現で販売しているサイトなどを見ると、籾摺を行う際に籾や籾殻が混ざらないように(通常以上に気をつけて)作業したり、玄米の状態で各種選別機を通すなどすることで、できるだけ籾や異物などが混ざらないように仕上げている玄米を指すようです。
つまり、先ほどの精米の原料として使うような玄米は、籾や籾殻などが多少残っている(可能性のある)状態ですので、確かにそのまま玄米として炊くには望ましくありません。
そこにひと手間をかけて、それらの異物の混入を最小限に抑えたのが「玄米食用の玄米」と呼ばれているようです。
ただ、玄米食用の玄米とうたっていない玄米も、洗米する際に目で見てそれらの異物を除去すれば同じことです。玄米として食べるのに何も差し支えはありません。
残留農薬、農薬使用有無を指している場合も
なお、玄米は、白米よりも農薬が残留する可能性が高くなります。
>LINK:玄米と残留農薬の話
そのため、お店によっては、残留農薬検査を行ったり農薬を使用していない玄米を「玄米食用の玄米」と称して販売していることもあるようです。
但し、農薬を使用した玄米を食べたから、すぐに中毒症状が発生したり短期的に影響があるわけではありません。
また逆に、「玄米食用の玄米」と称してはいないけれど、残留農薬検査がされていたり、農薬を一切使用せずに作られたお米も当然あります。
農薬の使用、残留状況を気になるようであれば、「玄米食用の玄米」と言う表示だけでなく、具体的にどのように作られたお米なのかなどを確認して購入するようにしましょう。
黒瀬農舎の玄米
黒瀬農舎の玄米は、特に「玄米食用の玄米」とはうたっていませんが、玄米食に使われる方が多くいらっしゃいます。(その他に、ご自宅で精米するために購入される方もおります)
そのため、籾殻などができるだけ入らないように籾摺り機を2回通したり、石抜き機を通すなど、できるだけ異物が入らないようにしたものを袋詰めしています。
また、黒瀬農舎では病害虫農薬を一切使わないため、着色粒(虫がお米を食べて黒くなる)が、年や田んぼによって多くなることがありますので、着色粒が多くみこまれる場合には色彩選別機で除去するなどして、着色粒の混入もできるだけ減らすように注意しています。
但し、すべての異物除去したことを保証するものではありませんので、洗米の際に、目視で確認して頂き、残っているものがあれば取り除いていただけばと思います。
>LINK:黒瀬農舎オンラインショップ